八十里越(吉ヶ平404m〜鞍掛峠965m〜大麻平505m)

吉ヶ平山荘 山道から番屋山 番屋峠
ブナ林 ブナ沢の渡渉 高清水沢の渡渉
殿様清水から烏帽子山 山道 鞍掛峠
山道から黒姫山、その右奥に雲で見えない守門岳
山道 木ノ根峠 松ヶ崎
沢の渡渉 ぬかるみの山道 八十里越入口(入叶津)

2004/6/13   くもり時々小雨のち晴れ
吉ヶ平−−椿尾根−−番屋峠−−高清水沢−−殿様清水−−鞍掛峠−−小松峰−−−田代平−−−木ノ根峠−−松ヶ崎−−八十里口
6:35   7:35    8:25    9:42    10:22    11:00   11:30  11:50(12:55) 1:15    1:45   3:22

新潟県下田村(吉ヶ平)から福島県只見町に通じる(八十里越え)は大正の頃まで越後の塩、米などの生活物資を輸送した
重要な街道で、また歴史の道でもあったらしい。
12日に3人でこの峠道を歩く予定にしていたが雨の予報であったので中止にしたが、調べると翌日13日に下田村の八十里友の会
主催の(八十里越を歩くツアー)があることをしり3人で申し込んだ。(一人6000円)
これで入叶津まで5時間かけて車を置いて戻ってくる時間や林道からゲートまでの1時間強の時間も軽減される。
朝5:30下田村役場に集合。受け付けをして資料をもらった。
マイクロバスで吉ヶ平山荘へ向う。
資料の名簿をみると88人いるようである。県外の人も何人かいて山口県の人もいた。
その名簿に佐藤レイ子とゆう名があった、まさかあの越後百山の著者、佐藤レイ子さんだろうか?
(後日、ホームページで知るがあの佐藤レイ子さんであった)
旧校舎の吉ヶ平山荘には以前、番屋山に行った5月下旬の時は山菜採りの車で一杯であったが今日は1台だけでる。
記念撮影をしていざ出発。
守門川を通り馬場跡の石標を右手に進む。
スギ林から草藪の山道となり前に番屋山がみえる。
いくつかのへつり道を通り急登となるとギンリョウソウがニョキニョキと群生しているように咲いている所を通る、こんなに
ギンリョウソウがあるのははじめてみた。
番屋乗越(番屋峠)に着き、その先から残雪があらわれた。
トラバース斜面にくると一部崩れていて少し高巻きにして進む。
火薬跡の石標がある。岩に穴があいている所もあり何か鉱山の切り出しだろうか。
どんどん下り、とてもいいブナ林に入り大木も多い。このころ雨が降り出すがちょうど、このブナの森が雨をさえぎってくれた。
ブナ沢を渡渉しへつり道から高清水沢に着く。
広い沢は石がしきつめられ若葉に覆われ木漏れ日が差し込む、気持ちのいい所だ。
歩き出すとすぐにテントが張れるようなスペースがあり焚き火跡もあった、登山者か山菜採りの拠点か。
サンカヨウの白い花が所々咲いていたが、ここは一段と多く咲いている。
空掘の石標に着く。左に行くと大石ダムへ続く道となる。
右折し進みガッコ沢から殿様清水に着くと烏帽子山の東面がよく見える。
さっそく殿様清水をいただく、まろやかな美味しい清水であった。
少しづつ登るように行くと急斜面に残雪が多く残るトラバースとなる。
ここまでも多くの山菜があったが残雪斜面の上部には沢山のゼンマイ、雪解け斜面にはウドが採り放題である。
へつり道からやや急な登りになり小さな祠のある鞍掛峠に着いた。
このルートの最高点965m地点でもある。
少しずつ下っていくと右側が開け黒姫山が大きくあらわれた、右後ろに守門岳、前方に浅草岳が見えるはずだが雲に遮られていた。
山道にはヒメサユリが咲く。
小松峰から田代平に着き、五味沢林道の合流点で昼食となった。
初めて大勢で歩くツアーに参加したが、だらだら歩きでトラバースでは立ち止まることも多くなるだろうと思っていたが
とんでもない。皆さん歩き慣れていて速い、ただ速いだけでなくしっかり山菜も採っていてリュックに山菜がはみ出している。
我々も昼食に採れ立てのウドを食べる、なにもつけなくても美味しい。
林道を少し歩き木ノ根峠の分岐で左に入る。
途中、何箇所かにミズバショウが咲いていた。
県境の木ノ根峠につく。
木ノ根茶屋の石標がある、昔ここに大きな小屋がありアメ玉やニシンを買って旅の疲れを癒した所のようである。
いくつか小沢を通り松ヶ崎に着く。
丸倉山、五兵衛小屋、中ノ又山が見える。
へつり道、ぬかるみ道、ブナ道、小沢と何回も同じような道を繰り返す。
一枚岩のような沢には上部に残雪ものこっていて涼しい風が通っていた。
樹林帯を歩き続けようやく車道が見え福島県側八十里越入口に着く。
靴もスパッツも泥まみれである。
ほんらいであればここからまだ車道をゲートまで1時間強、歩かなければいけないがマイクロバスが迎えにきている。
先行の25人は温泉に向った。
我々は2番手のバスで。周りには蕗が沢山あり採り放題である。
今はだいぶ廃道化しているがあれだけの沢、へつり道を馬も人も行き来したとは、驚くばかりである。
今回は残雪も少なくルートの不明朗な所はあまり無いように思えたが残雪が多いとルート判断は難しくなるだろう。
20Kmの峠越え道はとてもよかった。今度は秋に歩きたい。

只見町温泉保養センターで汗を流す。
マイクロバスで下田役場に着いたのは8時をすぎていた。